豊かな表情をもつコンクリート造の家

Michiko JUTO Michiko JUTO
杏子とハナミズキ, 風景のある家.LLC 風景のある家.LLC Jardines de estilo moderno Hormigón
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コンクリートという素材を使用した一般住宅が建設されるようになってもうずいぶん経ち、今では選択肢の一つに当然入ってくる素材。その表情も技術の進化や施工法によって実に様々です。インダストリアルなイメージがする打ち放しコンクリートですが、施工時にはたくさんの職人さんが手を使って仕上げていくのです。彼らの熟練の技が美しい肌質を見せるコンクリートの家、岡山を拠点に活躍する風景のある家.LLCが設計を手がけました。

質感のあるコンクリートが生み出す表情

このようにコンクリート材でも暖かみのある質感を表現することが可能なんです。 コントラストを含む壁面に並ぶ見事なまでに均一な凹み、杉板型枠が織り成す自然なままの線などコンクリートの形成する質感はある種人間の手と素材そのものによる偶発的な結果と言えるでしょう。

自然の姿を映し出すこともできる

硬質な素材にもかかわらず照明の効果によって柔らかな雰囲気を醸し出すことも可能なコンクリートは経済性や施工性などクリアするべきポイントもはらんでいますが、木材と同様に経年変化が楽しめる素材なので、そのリジッドな魅力に惹き付けられ個人住宅にも多く採用されています。植栽や外構計画もミニマルにまとめることでコンクリートが構成する空間が一層引き立ちます。

陰影を生み出す抑えめな色調

敷地には杏子とハナミズキが植わっています。季節の移ろいを感じながらそれらが落す陰影によってまたコンクリートの面にも異なる表情をもたらすのだと思います。少々わかりにくいですが、奥には家の入り口へと続くスチール製の門扉が見えます。

様々なシーンを経て室内へ

こちらが門扉です。ユニークな幾何学模様が施されていますね。均一になりがちなコンクリート打ち放しの空間にアクセントを与えるエレメントです。門をくぐるとライトコートを通り玄関ポーチに辿り着くといった動線にいくつもの層が重なり合い奥行きをもった住宅計画なので様々なシーンを目にしながら外界から「家」へと移動するのです。

無機質なコンクリートが調度品を引き立てる

玄関脇に嵌め込んだガラス板から玄関ホールに自然光が差し込みます。また木板貼りの天井に間接照明を設け、その柔らかい光もホールを落ち着いた雰囲気に演出してくれますね。室内にも現れたコンクリート打ち放しのクールなサーフェースが照明や調度品を引き立ててくれますね。玄関手前にはライトコート、そして奥のLDKを隔ててプライベートコートが続く内外の交差する空間構成を採用した奥行きのある住宅です。

クールなキッチン

キッチンの壁はコンクリート打ち放しに。ワークトップにも無機質な素材を選んでクールな印象に仕上げています。IHのクッカーとステンレスのシンクを一列にまとめたオープンキッチンは対話をしながら作業のできる非常に機能的なキッチンなので是非参考にしてみてはいかがでしょう。

プライベートコートとつながるLDK

リビングには大きな開口がプライベートコートに向って配置されており開放的で明るい室内になっています。内部空間もあくまでもシンプルに仕上げることで空間における経験そのものが記憶となって残るようなデザインと言えるのではないでしょうか。

コンクリートと木素材の相性

こちらもやはりプライベートコートに面したスペースです。 椅子に座った時の目線に合わせた位置に開口を設け外とのつながりを持たせています。そして白木の無垢な素材感とコンクリートの無機質な性質が呼応するような組み合わせが凛とした空間を形成し落ち着いたスタディコーナーが出来上がりました。

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