コーポラティブハウスのメリットとデメリット

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コーポラティブハウスという住まいの建て方を知っていますか?注文住宅や分譲マンションの両方のメリットを合わせた独自の方式をとる住まいの作り方です。従来型の住宅建築では実現することが難しかったことが可能になる新しい選択肢について知っておきましょう。今回は、コーポラティブハウスのメリットとデメリットを紹介します。

​コーポラティブハウスとは?

Septem(南青山コーポラティブハウス), IKDS IKDS Espacios

コーポラティブハウスとは、ディベロッパーを介さず、住宅購入を考えている人々が集まり共同で土地を購入して、各自の要望を取り入れながら自分たちで設計や発注を行って集合住宅を作り上げるという方法です。分譲マンションよりも価格が手ごろでありながら、戸建ての注文住宅のようにライフスタイルにあった理想の家をつくっていけるのが大きな特徴と言われています。

撮影 鈴木研一

コーポラティブハウスは自由に設計が可能

コーポラティブハウスは、自分の居住空間を設計者と打ち合わせながら自分のライフスタイルにあったものを設計・施工していきます。例えば、こちらは田口知子建築設計事務所が手がける6戸のメゾネットで構成される集合住宅。間取りだけでなく、壁や床の材質にこだわってえらぶことができるので生活を楽しむインテリアの工夫ができます。またバスルーム・キッチンなどの設備に関しても自由に選ぶことができるので、家族構成やライフスタイルをより快適にコーディネートすることができます。インテリアデザインや設備や機能性にしっかりとこだわりたい人には、画一的な分譲マンションよりも大きなメリットがあります。

明瞭な価格の提示

コーポラティブハウスは、住宅購入希望者が主体となって設計・施工を進めていく集合住宅なので、土地費、建築費、設計、監理料、コーディネート料、調査・予備費などの予算額がすべてオープンに明瞭提示されます。やはりメリットは、事業費の透明性がしっかりと保たれる点です。事業の内訳、設計、工事の詳細を逐時住み手が追うことができるという透明性に加え、広告費やモデルルームなどに要する費用が購入価格に転嫁されることが少ない点が安心です。

コミュニティ感がある

既に完成している分譲マンションを購入するのとは異なり、コーポラティブハウスは購入希望者全員で意見を出し合って集合住宅を完成させていきます。そのため設計や建築段階で協議や打ち合わせを通して独特の一体感が生まれるので、入居してからも良好な近所付き合いが期待できるメリットがあります。隣人の顔さえ知らない希薄な都市生活の近隣関係よりも、適度な距離を保ちながら安心できるコミュニティを保つことのできる集合住宅は、長期的にもメリットが多くあります。

こちらの記事「自然を体感しよう!森に包まれるような住まい」では、併せてコーポラティブハウスの居住空間を紹介しています。

協議を重ねるので時間が多少かかる

デメリットは、一般に分譲マンションを購入よりも手間や時間がかかるという点です。住宅購入希望者と何回も協議を重ねてアイデアをまとめていくので、完成や入居までに多少時間がかかるでしょう。外観、玄関や共用部の意見をまとめながらや、集合住宅の共同スペースのルール決めなど、参加者全体での打ち合わせが凡そ数十回程度行われると言われています。一般のマンション購入よりも手間がかかるので、早期入居を希望する人には向かない点も多々あります。

転売するときの難しさ

The Number 6, Building Building

分譲マンションの場合は、どの家族世代にも馴染みやすい画一的でスタンダードな仕様がデザインされているので、将来的に売却する際にも比較的買い手が見つかりやすいと言われています。一方、コーポラティブハウスのような住み手のデザインや個性が反映できる集合住宅の場合、個性の強い物件として売却する際に買い手が見つかりにくくなる可能性があると言われています。家族構成や将来設計も含めたライフスタイルの変化など、自分の人生設計をしっかり把握してからインテリアデザインを考慮すると良いでしょう。

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