美しい島に立つおとぎ話のような家

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Casa Ribeira Seca, MSB Arquitectos MSB Arquitectos
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本日紹介するのはポルトガル・マデイラ島の住宅です。アフリカ大陸に近く、年中温暖な気候と起伏のある雄大で美しい大自然が残るこの島で、若いカップルが購入したのはまるで遺跡のような建物でした。そのままではもちろん住むことは不可能。この建物を快適な住居へと作り替えるべくリノベーションを担当したのはMSB Arquitectosです。さっそく見ていきましょう。

リノベーション前外観

こちらがリノベーション前の外観です。レンガで構成された建物は何年も放置され劣化が進んでおり危険な状態でした。被害の大きさを考えると美しい住宅への改造、むしろここに住むことができるようになるのかすら信じ難い状態です。建物をリノベーションする際は、再構築を開始する前に現状を把握する必要があります。むき出しのレンガや破壊された窓枠、外側の共通領域、そして内側の壁は構造的損傷が激しく、建物の骨格全体に影響を与えていることが判明しました。

安全性確保のための作業

まず建築家は安全を確保するために屋根と内壁を撤去しました。建物が持つオリジナルの構造的特徴を失うことなくリノベーションすることが求められていたため、 専門家チームの合理的なアプローチ、そして地元の卓越した技術を持つ職人との連携で作業が進められました。

リノベーション後外観

そしてこちらがリノベーション後の外観です!起伏のある雄大な大地を臨む建物は、鮮やかな朱色の外壁と可愛らしい屋根、そして伝統的な窓枠を与えられました。霧に包まれた山脈と、点々と家が並ぶ村を眼下に見下ろすロケーションに立つこの住宅は、まるでおとぎ話の主人公の住処のようなファンタジックかつ特別な魅力を放つ建物へと生まれ変わったのです。

オリジナルの要素

自然の緑に囲まれた環境で鮮やかなコントラストを作る朱色の外観。エントランスドアは反対に素朴で無骨な印象の木製ドアです。ドアは建物の歴史を思い起こさせるような重みのある存在感を放つと同時に、無垢材で作られているため湿気やカビに耐性があるという実用的なメリットも。また、階段は既存建物で使用されていた天然石を利用しています。

​外観全体像

外観全体像がこちら。直線的な構造ですが、ダークカラーを使用した窓とドアの配置、そして起伏のある敷地を生かしたデザインでリズムのある印象となっています。外壁色は朱色一色ではなく、下部のみえんじ色という彩度の低い色を加えることで石塀や階段、そして地面への自然な接続が実現しています。

自然を楽しむ外部エリア

マデイラ島の温暖な気候と燦々と降り注ぐ日光を楽しむために広々としたテラスエリアが取られています。開かれたスペースですが二面に建物、背後に石塀があるためプライベート感が強く、外部でもリラックスしたゆったりと流れる時間を満喫できます。リゾート地のヴィラのような雰囲気が漂う快適で魅力的な外部エリアです。

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