メリット・デメリットにみるオープンキッチンのレイアウト

Aya F. Aya F.
.8 HOUSE, .8 / TENHACHI .8 / TENHACHI Cocinas de estilo industrial
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オープンキッチンって、その言葉の響きだけでも家族や友人たちとの会話が弾む空間をイメージさせますよね。文字通り開放的なキッチンは、料理をする人とそのそばにいる人たちとがお互いに会話やつながりを感じられる幸せな空間。見た目のおしゃれさも相まって人気の高いキッチンレイアウトです。一口にオープンキッチンといってもいろんな種類があります。今回は、タイプ別に例を挙げて。メリット・デメリットをご紹介します。

ペニンシュラ型オープンキッチン

homify Cocinas de estilo asiático

まさにオープンキッチンという名にふさわしいデザインのこちらのキッチンは、コンロのある側のキッチン台が壁に接しているためペニンシュラ型(半島型)といわれるタイプのものです。シンプルでミニマルなスタイルで、写真の右手にダイニングテーブルが配されていますが、朝食など簡単に済ませるときには作業台を食卓として使えるようになっています。ペニンシュラ型は、開放感がありながらも、コンロが壁に近いため、においや油の飛散が、アイランド型に比べて少な目。ただ、一面が壁に接しているため機動性がアイランド型よりも落ちるのが難ともいえます。料理をする手元が丸見えのため、いつもきれいにしておくことが求められます。

オープンキッチンとダイニングテーブルの融合

.8 HOUSE, .8 / TENHACHI .8 / TENHACHI Cocinas de estilo industrial

こちらはアイランドキッチン。コンロ、作業台、シンクが島のように一区画に並んでいます。キッチンの両脇が開いているため、複数人で料理をしていてもうまく動線が確保できます。こちらもダイニングバー風に横並びで食事ができるオリジナルスタイルの厨房。お店のシェフになったような疑似体験が可能です。開放的なアイランド型は、部屋中ににおいや油が飛散しやすいのが大きなデメリットとして挙げられます。おしゃれさを保つためには、きれいさもキープすることが大切です。

Photo: Akihide Mishima

アイランド風アレンジ

Shaker kitchen by Harvey Jones Harvey Jones Kitchens Cocinas de estilo clásico

こちらはロンドンのキッチンプランナー・Harvey Jones Kitchensの手がけたキッチン。一見アイランド型っぽく見えますが、正確には島のように中央に置かれているのは作業台です。広々としたダイニングキッチンであるため、調理台からテーブルまで直接運ぶには距離があり、この作業台で盛り付けをして、ダイニングサイドからサービスする動線が自然かつ効率的。台の下に料理本や小物などが収納できるのもとても便利ですね。

カウンターの立ち上げで生活感をカバー

新町の家, 株式会社タバタ設計 株式会社タバタ設計 Cocinas de estilo asiático

こちらはI型と呼ばれるオープンキッチン。ペニンシュラ型との違いは、カウンターが作業台から立ち上がっており、ダイニングから手元が隠れていること。来客時にもあまり気にせず準備できます。こちらのように、カウンター下に小さな収納スペースがつけられたりコンセントを設置しやすかったりするのもメリットのひとつ。カウンターの立ち上がりゆえに油の飛び散りも少なくて済むのもよいですね。カウンターの高さをうまく調整することが、開放感がありつつ手元も隠れ、汚れも気にならない、という絶妙なポイントになりそうです。

油の飛散を抑えるキッチン

阿倍野の長屋〈renovation〉-5段の距離がいい-, 一級建築士事務所アトリエm 一級建築士事務所アトリエm Cocinas de estilo asiático Madera Acabado en madera

こちらも同じくI型タイプ。ちょっと違うのは、コンロ前が壁になっていることです。二面の壁と換気扇に囲まれているため、油や匂いの拡散もかなり防げる構造になっています。ただ、その分コンロ前に立っていると、ダイニングが見えないため、火を使っているときにはリビングダイニングにいる子供の様子に気を配ることができないのがデメリット。こちらのキッチンではカウンターの幅が広いため、キッチン側から料理を仮置きしたり、片付けるときなどとても使えそうですね。

L字型キッチン

リビング階段の家, Egawa Architectural Studio Egawa Architectural Studio Cocinas de estilo ecléctico

次にご紹介するのはL型タイプ。文字通りL字型に曲がったキッチンです。I型よりも広く作業がしやすいのがポイント。複数人でキッチンに立ちやすいのもこのタイプです。デメリットとしては、設置スペースを広く取る必要があるため、ダイニングやリビングを狭めてしまわないように気を付けなければならないこと。コーナー部分がデッドスペースになりやすいため、工夫が必要です。

セパレート型

mochida house, 髙岡建築研究室 髙岡建築研究室 Cocinas de estilo asiático Madera Acabado en madera

最後はセパレート型。シンクとコンロを分けて配置した形の厨房です。形としては、クローズキッチンと呼ばれる壁に向かうタイプとアイランド型が組み合わさった感じ。作業スペースが平行しているため、大人数で厨房に立って作業がしやすいレイアウトです。デメリットとしては、シンクとコンロが離れているため、その間を食材や調理道具が移動していると水浸しになる可能性が挙げられます。使いやすいレイアウトを考えることが大切になってきますね。

【キッチンについては、こちらの記事でも紹介しています】

※ キッチンレイアウトまとめ集

※ 対面式キッチンvs壁付きキッチン 

※ キッチンを使いやすくするために押さえておきたい6つのこと

オープンキッチンのメリット・デメリット

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